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2006年5月22日 (月)

Dr. Oetker

先日こちらでご紹介した料理本 Schulkochbuch は、Dr. Oetker という会社が出した本でした。ドイツにいらした方、住んでいらっしゃる方なら皆さんご存じだと思いますが、ケーキ関係、料理関係で有名な会社ですよね。小袋に入ったベーキングパウダーやバニラエッセンスのように使うVanilinzucker、プディングの素などはとても有名です。

Oetker_2   Dr. Oetker
(ドクター・エトカー)(「エ」は「オ」と「エ」の中間の発音です。ジャイアント馬場さんの「ハッパー」に近い発音って私はいつも思ってるんですが・・・)

前から私は、「なぜDr.なのかな~」と思っておりました。で、以前ご紹介した「Made in Germany」の本をぱらぱらめくったところ…

Backin_1 …あった、あった。Backpulver (ベーキングパウダー)「Backin」の産みの親。

昔、自宅でケーキを焼くには Apotheke (薬局)でHirschhornsalz (鹿角塩、ろっかくえん。動物の角や皮から取った成分だそーで、「ふくらし粉」として一般的だったとか。ただし、ふんわりとした繊細なケーキには向かないそうです。)を買う必要があったそうです。なんでも屋さんのTante Emma Laden とかでは売ってなかったんでしょうか。父親がパン屋さんだった薬剤師 Dr. August Oetker は、ふんわりふくらんだ柔らかいケーキを焼く手間、大変さをよく見て知っていたとのこと。薬剤師として薬局を経営するかたわら、薬局裏に構えた秘密の実験室で上質のベーキングパウダーの開発に取り組んだそうです。

彼が考える理想のベーキングパウダーとは:
・生地を軽く、ふっくらさせる
・長持ちする(当時の鹿角塩は、すぐ変質してアンモニア臭がしたそうな。)
・味がしない(ケーキの味を損ねないものが、なかなかなかったとか。)

Backpulver 研究に研究を重ね、彼はとうとう1893年に「理想のベーキングパウダー」の開発に成功。さらに、一般家庭が作る標準的な量(小麦粉500グラム!)にピッタリの量を小分けに包装して売り出したとのこと。商品名はBackin。

その後、Vanilinzucker(バニラ香料の入った砂糖です♪バニラビーンズの代わりに使用。)、Puddingpulver(プディングの素)を開発して販売したそうです。これらの製品は、すでに100年以上の歴史を誇るものだったんですね。

話はそれるのですが、小麦粉500グラムって結構な量です。ドイツでケーキを焼かれた方なら皆さんご存じと思いますが、ドイツのケーキ型って、やたら大きい。日本では直径18センチか20センチが標準だと思いますが、ドイツって26センチとか28センチも普通ですよね。私は「本場ドイツのケーキ型だ~」と、Springform(丸型)やRingform(エンゼル型)、Napfkuchenform(クグロフ型)などたくさん買い集めたのですが、持ち帰って焼こうにも、日本のオーブンには入らない・・・!入ったとしても、オーブンの熱がいきわたらず、うまく焼けませんでした。とほほ。

さらに話はそれますが、DDRの友人たちは、よく西側から Dr.Oetker のBackin を送ってもらっていました。もちろんDDRだってベーキングパウダーは売っていたのですが、質が悪かったそうです。友人いわく「東のベーキングパウダーでケーキがちゃんとふくらんだ試しがない」

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「ドイツのお菓子」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。ドイツで検索してたらたどり着きました。
Dr. Oetker は家族でドイツに住んでいたときにスーパーでの買い物で必ずといっていいほど買っていたものです。
特にこの会社の冷凍の「ミニ ピザ」が私も子供も大好きで日本には売ってないのが残念です。
また私のブログにも遊びにきて下さいね。

投稿: みみ | 2006年5月24日 (水) 10時17分

みみさま ご来訪ありがとうございます!早速、みみさまのブログにもお邪魔いたしました。「ココログ&ドイツ」つながり、嬉しいです。Dr.Oetkerの「ミニピザ」は知りませんでした。今や製菓材料だけでなく、色々売っているんですね。またどうぞ遊びにいらしてください。私もみみさまのブログにちょくちょくお邪魔いたしますね。

投稿: ありちゅん | 2006年5月24日 (水) 10時46分

週末しか書き込む時間がなく、少し前の話題でスミマセン。
国がかわれば思わぬところに障害があって、同じようには作れないんですね。
先日、長崎へワーキングホリデーで来たドイツ青年の事を書きました。
2月にベルリンへ帰るまでの1年数ヶ月の間に、我が家へ2度チーズケーキを焼きに来てくれました。ケーキ型は彼がドイツから持参した物。料理には疎いので、その時はよく分からなかったのですが、ありさんの文章を読んでよく分かりました。そのケーキ型は確かに大きかったですね。ドイツへ持って帰りたくないと言うので、我が家へ置いていったその型は直径が26cmあり、何とか我が家のオーブン(電子レンジと兼用の電気式)に入りました。彼は持参したレシピに沿って焼いたものの、イマイチよく焼けなかったもよう。彼はオーブンの前で何かブツブツ言って納得がいかないようでしたね。私はその時理由がよく分からなかったのですが、今思えば熱の回りが足りなかったのでしょう。実家にはガスオーブンがありましたが、大きさや火力の点であれくらいないとダメなのでしょうか。でも、ドイツではコンロの熱源は電気だったけど、オーブンの熱源は何が一般的なんですか。この方面は全く素人でスミマセン。さて、彼が焼いてくれたのはレアチーズケーキだったので、その日は冷蔵庫で冷まして翌日頂きました。直径が26cmあるので切り分けても一切れが大きく、いかにもカロリーが高かさそうで・・・と言いながら、確かに焼きが足りずほとんど半生の部分もありましたが、おいしかったので食欲には勝てず沢山頂きました。
彼はできあがりに納得できず、ケーキ作りを再チャレンジしたいと言うものの、家内は汚れて散らかった台所を「台所はピカピカにしておくところ」と一般的に思っているドイツ人に使われるのがイヤらしく(それはこちらの思い過ごしで、彼がそのように思っていたかどうか分からないし、私から見れば自慢の台所(←手前みそでスミマセン。家内の希望を聞いて自分で設計したオーダーキッチン)だし、第一日本が好きで来ているのだから、ありのままの日本を見てもらうのは差し支えないとと思うのですが)、両者の狭間で苦悩(笑い)していました。
この続きはまた明日書きます(思わせぶりでスミマセン)

投稿: Happiness裕之介 | 2006年5月28日 (日) 18時42分

Happiness 裕之介さん、ご丁寧で心のこもったコメントをありがとうございました。ドイツ人青年との交流、いいですね~。彼もいい思い出を胸に帰国できたことと思います。私もドイツのオーブン事情(どんな事情?)はよく知らないのですが、私が借りていた小さな家のコンロは、電気でした。オーブンもついておりましたが、やたら大きかったです。28cmの型だって余裕で入りました。一方、東ドイツではガスのオーブンを使っていた記憶があります。ガスのほうが一般的に火力は大きそうですが、電気も大型なら問題ないですよね。ドイツの電圧が220Vであるというのは火力と関係ないのでしょうか?(電気に疎くて・・) とにかく日本のオーブンは、直径18センチか20センチでちょうどいいようにできているみたいですね。 ところでHappiness家のキッチンもお宅も素敵そうですね!羨ましいです。専門家ですもんね。しかもエコロジーなのでは?うちの夫は家には全く興味がないらしく、「雨露しのげれば十分!」と言ってくれてしまいます。とほほ。ドイツ風の立派なキッチンが夢だったんですけど・・・。もちろんボッシュ製の皿洗い機と、巨大な冷蔵庫、大きなオーブンも。ぜーんぶはかない夢でございました~~。
Happiness裕之介さん、お忙しいのにコメントくださり、感謝いたします。どうぞご無理をなさらず、時間がポッと空いたときにでもコメントしていただければとても嬉しいです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

投稿: ありちゅん | 2006年5月28日 (日) 19時25分

ナルドホ!そうでしたね。すっかり忘れていました。ドイツは220Vで日本の倍の電圧だからオーブンも強力なんですね。実は最近の日本の新築家屋でも100Vと併せて200Vも使えるように電気の引き込みがなされ、200V対応のハイパワー電気調理器やエアコンもかなり出回っています。だからドイツから持ち帰ったドライヤーなども20%位能力は落ちますが、200Vのコンセントにつなぐことが出来れば使い物になります。一方、日本で販売されているミーレの食洗やボッシュのドラム式洗濯機等はちゃんと200Vまたは100Vで動くようになっているようです。我が家を新築するときドイツのドラム式洗濯機を考えたのですが、地方ではアフターサービスが心配で(トホホ)。結局、当時出たばかりのナショナルのドラム式にしました。
話は、ドイツ人が日本の台所で作るチーズケーキの話しの続きに戻って。
彼は帰国日が決まり、最後にドーしてももう一度チーズケーキ作ってあげたいと言うので、家内を説き伏せて我が家の台所でケーキ作りです。さて、今回は上手に出来るでしょうか。
彼は前回の2倍ほどオーブンの前で粘っていました。少し焼いては竹串を刺し・・・の繰り返しを長くやっていましたね。もともと日本のオーブンは26cmもある型を入れるようには出来ていないのでしょうね。
この粘る間に、先日書き込みをした件のプディングを作りました。
ようやく焼き上がったレアチーズケーキを、冷まして翌日しか食べることが出来ないので、彼は食べることもなく帰国しました。
さて味は前回よりもleckerでしたね。小麦粉・牛乳・卵・チーズなどは近所のスーパーで買った物ですが、砂糖は彼が持ってきたVanillin-Zucker(RUF Lebensmittelwerk KG製)や同社のPudding Vanille-Geschmackを使っているので、ドイツらしい(笑い)味がします。材料からしてもカロリーの高さは明かですが、台所を使われるのをイヤがっていた家内も含めて家族であっという間に食べてしまいました。ドイツ料理を食べるにはお腹をentfettenしないとやってられないですね。おいしい炒飯には中華鍋と高火力のガスコンロが必須ですが、ドイツを味わうためには大きなオーブンが必須でしょうかね。ところで彼が残していった直径26cmのケーキの型、ありさんどうしましょう?

投稿: Happiness裕之介 | 2006年5月29日 (月) 22時32分

Happiness裕之介さん、お忙しいところ書き込んでいただき、ありがとうございました。ドイツ人青年のチーズケーキ奮闘物語、楽しい思い出ですね。私の友人はボッシュの食洗器を使っているのですが、ちょこちょこっとした食事のときは、機械を回すのがもったいないと言っていました。大きいですもんね。だから普段は手で洗っているとか。その点、我が家の小さな小さな食洗器は、1日3回フル回転!洗濯機もフル回転!冷蔵庫はギュ~ギュ~詰め。上を望んでもきりはないのですが・・・でも、憧れます。ドイツの家電。26センチのケーキ型ですか?私は実家に置いてきてしまいました~。なお、直径はさほど大きくないのですが、陶器製のクグロフ型(真ん中に穴があいています。リング型にも似ていますが、もっと背が高いです)を買ってきたのですが、それは高さがつかえて やっぱりオーブンに入りませんでした。ですので、我が家ではベルマーク入れになっております(笑)。あと、彼が満足いくチーズケーキができなかったもう一つの理由を思いつきました。チーズが違うからじゃないですか?向こうでは、Quarkがポピュラーですよね。でも、日本ではなかなか手に入りません。私たちがチーズケーキを作るときは、クリームチーズを使いますが、これはQuarkとは少し風味が異なります。Quark のほうが あっさりしていますよね。それも彼が納得できなかった理由じゃないでしょうか?本国と味が違うって。

投稿: ありちゅん | 2006年5月29日 (月) 23時15分

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