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2006年9月11日 (月)

「青島から来た兵士たち」

9月11日 追加です:
先ほど、この本を執筆なさった高知大学教授の瀬戸先生からメールをいただきました。ブログに来られる皆様によろしくお伝えください、とのことです。丁寧なメッセージをいただき、恐縮してしまいました。

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前から読もう、読もうと思いながらなかなか時間がなかったのですが、予定がぽっかり空いてくれたお陰で読むことができました♪ 

「青島(チンタオ)から来た兵士たち」 高知大学人文学部教授 瀬戸武彦氏 著、同学社

ドイツによる青島占領の経緯(1898年 独清条約締結により、青島および膠州湾一帯を99ヵ年租借することに。)、当時2000名ほどの住民が細々と暮らす小さな村だった青島にドイツが総督府を設立し、鉄道、病院、兵営、港湾、教会、ホテルなどを建設して「要塞都市」にまで拡大した経緯(青島麦酒会社や屠畜場もあったそうな。)、日独戦争の詳細、日本の俘虜収容所へ俘虜が連れてこられた経緯などが分かりやすく解説されています。軍事関係に疎い私でも無理なく理解することができました。

後半の「俘虜群像」の章では、日本に影響を与えた俘虜たち47名が載っています。「へぇ~ この人もそうだったんだー」と思う人も多く、目からウロコが落ちました。

「二つのサッカー国際試合」という箇所はとても興味深いものでした。俘虜チーム対地元の生徒たちのチームで1919年に広島と名古屋で行われた日本初の「サッカー国際親善試合」。当時の新聞記事や写真と共に、ほほえましいエピソードが紹介されています。私が一番感動したのは、クライバーという俘虜が帰国して作ったサッカークラブが現在も存続しており、浦和レッズのブーフヴァルト監督もそのチーム出身だということ。ね、感動するでしょ。

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慣れない異国の地で囚われの身となった俘虜たちの心労たるや、相当なものだったと思います。だけど彼らはそんな状況下でも腐ることなく、前向きに頑張っていたんだなぁ~と改めて思った次第です。日独交流の原点が、こういったところにもあったんですね。

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コメント

私も読みました~。瀬戸先生が大学の論文などで発表されてきたことに新たに書き加えて出版された本だそうです。ちなみに瀬戸先生も「鳴門市ドイツ館」の史料研究会のメンバーで、たびたび紹介している収容所新聞『ディ・バラッケ』の翻訳者のお一人です。
第一次世界大戦時のドイツ兵俘虜たちが日本に残していった文化・・・食も音楽もスポーツも技術も知れば知るほど驚きですよね。
私はこの本を読んで中国に存在するドイツの街「青島」に行きたくなりました♪

投稿: ろこちゃん | 2006年9月 9日 (土) 19時29分

★ろこちゃんさん

こんばんは~ コメントありがとうございます。ホント、面白い本でした。主要部分は2回読んでしまいました。分かりやすく書かれていていいですよね。明治時代から日独交流はもちろんあったのですが、現在日本に根付いているドイツ文化って、かなりの部分が俘虜の方々の置き土産なんじゃないかしら…。そう思ってしまうほど多岐に渡っていてビックリです。Die Baracke の文字、解読するのも大変だったでしょうね。翻訳に携わった方々のご苦労がしのばれます。

投稿: ありちゅん | 2006年9月 9日 (土) 21時11分

なんだかとても面白そうな本ですね。わたしも読んでみたいです。
ありちゅんさんや皆様のこれまでの書き込みのおかげで、WW1をきっかけに日本に根づいた「ドイツ」がじつに多いことがわかりました。本当に感謝しています。足を向けて寝られません(ただし寝相は悪いです)。

投稿: なすび | 2006年9月 9日 (土) 23時12分

★なすびさん

チンタオビール、名前だけは私も聞いたことがありました。あれもドイツ人が青島で始めたそうです。きっと美味しいんでしょうね。ドイツに代わり、日本が青島を支配するようになって進出した写真館の息子が故三船敏郎さんなんですって。彼は青島で生まれたそうです。知らなかったのは私だけかな?

投稿: ありちゅん@私も寝相は悪い | 2006年9月 9日 (土) 23時25分

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