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2006年11月27日 (月)

Christstollen (シュトレン)

先日、近所の輸入食材屋さんへ行きましたところ、店頭にシュトレンが山積みにされていました。わーい♪ 迷わずソク購入。それにしても時代は変わったなぁと思います。少し前まで、本場のシュトレンなんて、大手のお店にでも行かない限り手に入りませんでしたから。「シュトレン」と銘打って売られている日本製のものは、似てもに似つかぬ味でしたし。

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シュトレンというと、ドレスデンのものが有名ですよね。シュトレンを作っている複数のKonditorei(ケーキ屋さん)のサイトで調べてみましたところ・・・(長いです。辛抱してお付き合いくださいませ。)

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初めてこのケーキ(というより、パンですね)が登場するのは1329年、場所はザクセン・アンハルト州ナウムブルクという町。司教様にクリスマスの贈り物として献上されたものだそうです。形は現在のものと同様、産着に包まれた幼子イエスをかたどったもの。当時、カトリックの教義により、断食期間はバターもミルクも食べてはいけなかったそうで、シュトレンも小麦粉とイーストに水と油のみを加えて練られたとのことです。

宗教上の理由とは言え、「それだけじゃ不味いだろ!」ということで、ザクセンの選帝侯が教皇に直訴したそうです。バターの使用を認めてくれって。しかしその時点ではお許しは出ず。その後の1491年、教皇Innozenz8世(世界史では確か「インノセント▲世」って呼びましたよね)が「Butterbrief(バターの手紙)」なる文書を発布。教会の建設費用を出すことを条件に、バターの使用を認めたそうです。こうしてバターなどを加えることが許され、現在のものに近い味が出来上がったとか。

このケーキの名前がドレスデンで初めて登場するのは1474年(HPによっては1427年というのもありました)だそうです。当時はStriezel(シュトリーツェル)という名だったとか。1500年にはクリスマス・マーケットで売り出され、1560年からは毎年、ザクセンのパン屋さんたちが巨大なシュトレンを選帝侯に献上するようになったそうです。

言い伝えによると、ザクセンの宮廷お抱え菓子職人が、干した果物などを加えてシュトレンを豪華にしたのだそうです。Heinrich Drasdo (ハインリッヒ・ドラスド)という人物でした。こうしてシュトレンは、断食の期間の質素な食べ物から、クリスマス用の豪華なお菓子へと変わっていったとか。

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ドレスデンが発祥の地かどうかはともかく、この町で今の形に進化したのは確かなようですね。そして Dresdner Stollen (ドレスナー・シュトレン)という言葉は、ドイツの各地で使われるようになったそうです。ドレスデン=(イコール)シュトレン、という感じだったんでしょうね。ところが1996年、「ドレスデン以外で作られたシュトレンに『ドレスデン』という名称をつけてはいけない」との判決が出たとのこと。このサイト↓で、ドレスナー・シュトレンについて詳しく書かれています。

Dresdner Stollen

それ以来、その他の地域で焼かれたシュトレンは、違う名称で呼ばれるようになったそうです。(Wikipedia による↓)

エルツ地方 → Erzgebirgischer Stollen
ブレーメン  → Bremer Klaben
ヴェスト・ファーレン地方 → Münsterländer Stollen
ミュンヘン  → Münchner Kindl Stollen
アイフェル地方 → Stollenbäcker
ケルン   → Kölner Stollen (上の写真のシュトレンは、これですね。)


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Wikipedia によりますと、シュトレンには色々なバリエーションが・・・

Mandelstollen(アーモンド・シュトレン)
Butterstollen(バター・シュトレン・・・バターの含有量が多いみたい。)
Marzipanstollen(マジパン・シュトレン・・・これ、よく見かけます。真ん中にマジパンの塊が入っています)
Mohnstollen(ケシのシュトレン)

Nuss-Stollen(ナッツのシュトレン)
Dresdner Stollen(ドレスナー・シュトレン)
Quarkstollen(クヴァルク・シュトレン、クヴァルクが生地に練りこんであるそうです)
Schittchen(エアフルトやその近郊では、こう呼ばれるとか。)

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おまけ:ドレスデンで1994年以来、毎年開かれているStollenfest (シュトレン祭)のことは、テレビの報道などでご存じの方も多いと思います。上述のように、1560年の頃からザクセンのパン屋さんは毎年、長さ1.50メートル、重さ36ポンドものシュトレンを献上していたとか。1730年には、かの有名なアウグスト強王が1.8トン、2万4千人分ものシュトレンを焼かせたそうです・・・さすがアウグスト強王、やることが派手。そういったことを記念して、このシュトレン祭が催されるそうです。挿絵が面白いので見てください♪下のほうです。馬で巨大シュトレンを引いている挿絵です。

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「ドイツのお菓子」カテゴリの記事

コメント

いよいよアドヴェント!わくわくですね。地方によってシュトレンも少しずつお味が違うようですね。ご紹介のドレスデンのシュトレン祭も楽しそう。菓子職人の顔がすごく輝いていて誇りを持ってこの祭に参加している!って感じ。アウグスト大王や皇妃、教皇らしき人物もばっちり決まって、シュトレンマドンナもかわいくて女優さんのよう。何年かさかのぼってチェックしちゃった!巨大シュトレンを引いている馬車も毎年飾り方が違っているんですね。空気のピリピリ感も伝わってきましたよ~。

投稿: ろこちゃん | 2006年11月27日 (月) 11時53分

今年のカレンダーだと、第1アドヴェントは12/3ですか?12/24が第4アドヴェントになるわけ?

投稿: 樅の木 | 2006年11月27日 (月) 20時30分

あ、ケルンで買ったのと同じ!と思ったら、ケルナーと書いてありますね。かったときは気づきませんでした(おいおい)
マジパンが入っていたように記憶しています。
あー、クリスマスが近いのですね。
夫にシュトーレンを焼いてもらおうと思っているダメ主婦、まがりです。うは。

投稿: まがり | 2006年11月27日 (月) 22時23分

へえ、発祥はナウムブルクでしたか。たしかニーチェが生まれちゃった街ではなかったかな。

ドレスデン以外で Dresdner Stollen を称してはいけない、というのは、単に Stollen ならいいってことですよね。それでもいろんな名称を生み出した…。

近ごろの日本ではこのシーズンけっこうあちこちで売っているシュトレン、僕もさがして買ってこよう。(でも×ー××ムのはインチキだって、ドイツ人が言ってたなあ。)

投稿: takuya | 2006年11月27日 (月) 23時39分

★ろこちゃんさん

おはようございます。コメントのお礼が翌日になってしまってすみません。私、自分で紹介しておきながら、シュトレン祭のサイトを隅っこまでよく見ていなかったんです。ホントだ~写真が面白いですよね。あと、「シュトレン娘」も。日本でいう
「すだち娘」「みかん娘」みたいなヤツですよね。ドイツでもこういうのがあるなんて・・・男女同権を叫ぶ国ですから、ああいったのって嫌がられるかと思いました。毎年、あのお祭りででっかいシュトレンを焼き、ギネスに申請しているそうです・・・。楽しそうですよね。

★樅さま

コメントありがとうございます。うーーー難しい問題ですよね。しばらく教会サボっていて(子供につきあって、時々行ってました)、そこのあたり忘れておりました。来週あたり行ってみよう。何か情報があるハズ。

★まがりさん

え?ご主人様、パンやケーキが焼けるんですか?一日お貸しくださいっっ 材料はうちで持ちますから・・。ケルナー・ブッターシュトレン、まだ開けていないんです。毎年本場のドレスナー・シュトレンを送ってくれる友人から昨日メールが。なんでも、自転車で転んで両腕骨折してしまったとか。で、「今年はクリスマスのプレゼントを包むことができないから、シュトレンも送れなくてごめんね」。シュトレンをいただけないのはガッカリですが、両手骨折ってなんて可哀想・・・と昨夜は思ってしまいました。すみません、あんまし関係ない話題を。

★takuya さん

コメントありがとうございます。え?ナウムブルクってニーチェが生まれちゃった町なんですか。ザーレ川沿いと書いてあったのですが、その川ってどこにあるの?と思わず地図で探してしまいました。●ーハイ●、ドイツ人捕虜が開いたお店と知ってから急にありがたく思えてはきたのですが、味が日本風ですよね。私的には、もっとドイツドイツしているほうが好きです。でもあんまりドイツドイツしていると、日本人にはちょっとアレなのかもしれませんが・・・。

投稿: ありちゅん | 2006年11月28日 (火) 07時50分

アドヴェント・・キリスト教では厳密にはクリスマス4週前の日曜11/27~12/3の間に来る日曜日から始まるので今年は12/3が第1アドヴェントだと思います。第4アドヴェントがクリスマス・イヴ。2000年だったか同じ暦だった時に11/26なのかなぁと思ってたら12/3だった記憶がありますから。たぶん・・。ただアメリカでは感謝祭の終わった11月最終金曜日からクリスマス商戦と共にアドヴェントが始まるそうですけれど。

投稿: ろこちゃん | 2006年11月28日 (火) 09時57分

横レス失礼します。

ろこちゃんさん♪

ああ、やっぱり12/3からですか。
イブが第4アドヴェントって、なんか1週間損した(誰が?)みたいな気がしないでもないですね?

投稿: 樅の木 | 2006年11月28日 (火) 11時36分

☆樅の木さん☆
あっ!やっぱりそう思います?私も別にキリスト教徒でもないんだけど(ないからかな?)なんか一回損したような気がするんです!アドヴェントのキャンドル4本目に点灯する日とイヴの日が一緒ってなんかひとつやり忘れてるって感じがするんですよね。

投稿: ろこちゃん | 2006年11月28日 (火) 12時34分

★ろこちゃんさん & 樅の木さん

なるほど・・・カレンダーを見るまで気づきませんでした。うちにとって重要なのは、いつAdventskalenderを開けていいか、ということでして・・・。(また食い意地。)あれは24個窓があるから、1日から開けていいんですよね。そういえば話は変わりますが、ドイツのAdventskranz (アドヴェンツ・クランツ)って日本でよく見かける壁掛け式じゃなくて、テーブルなどに載せるタイプですよね。ロウソクが垂直に立っているというか・・・。最初見たとき結構驚きました。アレ?日本で見るのと違うって。

投稿: ありちゅん | 2006年11月28日 (火) 12時41分

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